2021年秋に、会員の「地域ケア・イノーベーション」の方から「国立市はヤングケアラーについて対応する窓口がないようだ」という相談がありました。それならみんなで勉強しようと、市民、社協、行政の協働で企画が進み、オンラインを含めて71名の参加を得て開催した2021年度の研修会。
第一部の講演会では講師の堀越さんから、いわゆる家事手伝いと異なり、多くの時間をきょうだいや親、祖父母の病気や介護、家事などに費やしている子どもたちの実態とその背景が紹介されました。
また当事者の高岡さんによる9歳からの24年間にわたるケアラー体験では、その辛かった日々とともに家族によりそう気持ちが語られ、初めて知るヤングケアラーの複雑な事情に心揺さぶられた参加者も多かったようです。
第二部では、会場もオンラインでも小グループに分かれてトーク。時間が足りないくらい熱い議論がかわされました。
この日は市民のほか、民生委員、市議会議員、行政職員や他市の担当者も参加されていました。中学高校のクラスに1~2人といわれるヤングケアラー。支援が必要にもかかわらず、家族を支えることで精いっぱいで、周囲の理解もまだまだ得られていないこともわかっています。まずはその事実を知ることから、そして地域でできるサポートについて、学校などとも情報共有しながら一緒に考えていけたらと思います。
共催: くにたち地域コラボ、国立市社会福祉協議会、国立市まちの振興課
日時: 2022年2月6日(日) 13:30~16:00
場所: KFまちかどホール(25名)+オンライン参加(46名)
講師: 堀越栄子氏 (日本女子大学名誉教授、日本ケアラー連盟代表理事)
高岡里衣氏 (日本ケアラー連盟スピーカーズバンク登録者)
第一部の講演会では堀越栄子氏を講師に招き、事例を交え現状と課題について講演いただきました。
第二部で行われたワークショップの様子
くにたち地域コラボについて
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